放送倫理検証委員会

放送倫理検証委員会 議事概要

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第208回–2025年7月

TBSテレビ『熱狂マニアさん!』の通知・公表について報告

第208回放送倫理検証委員会は、7月11日に千代田放送会館で開催された。
委員会が7月11日に行った、委員会決定第48号 番組と広告の識別が問題視されたTBSテレビ『熱狂マニアさん!』への意見の通知・公表について、出席した委員長と担当委員からその様子が報告された。
日本テレビは、2025年3月24日に放送したバラエティー番組『月曜から夜ふかし』の街頭インタビューのコーナーで中国出身の女性の声を紹介したが、放送後この女性から実際に話した内容とは違うという指摘を受けた。委員会で議論した結果、このインタビューは女性が話した内容とは全く異なる文脈へと意図的に編集され、他国の文化に対する尊重を著しく欠いていた疑いがあり、制作過程に放送倫理上の問題がなかったかどうかを詳しく検証する必要があるとして4月の委員会で審議入りを決めた。今回の委員会では、担当委員から意見書原案の説明があった。
6月にBPOに寄せられた視聴者・聴取者意見などが報告された。
参院選公示期間中の出来事としてラジオ局から自主報告があった。

議事の詳細

日時
2025年7月11日(金)午後4時~午後6時20分
場所
「放送倫理・番組向上機構[BPO]」第1会議室(千代田放送会館7階)
議題
出席者

小町谷委員長、岸本委員長代行、高田委員長代行、井桁委員、
大石委員、大村委員、小柳委員、水谷委員、毛利委員、米倉委員

1. 番組と広告の識別が問題視されたTBSテレビ『熱狂マニアさん!』への意見の通知・公表について報告

TBSテレビは2024年10月19日に放送したバラエティー番組『熱狂マニアさん!』2時間スペシャルにおいて、家具・インテリアを扱う大手企業1社を全編で紹介した。CMにもこの企業が登場したため、視聴者から「これは番組といいながら、明らかに広告ではないのか」という指摘がなされた。委員会は、番組制作の経緯などを詳しく検証する必要があるとして2025年1月の委員会で審議入りを決め、関係者のヒアリングや議論を重ね、次のような事実を認めた。①商品説明に続く商品名、税込み価格のほか購入に際しての注意事項などのテロップ表示や企業のロゴマークの常時掲載などについて、番組と広告の識別に対する認識や検討が甘かった。②この企業が番組の提供スポンサーになったという情報共有が十分ではなく、企業のCMが本編と直結あるいは近接して流れ、視聴者から疑念を持たれる可能性をさらに高めた。③こうした事態が起きることを事前に防ぐ役割を担う考査も十分にその役割を果たすことができなかった。以上の3点が相乗的に作用して放送されており、総合的に勘案して、委員会は、放送が民放連の放送基準の第92項および「留意事項」に反しており、放送倫理違反があったと判断した。
委員会は7月11日、委員会決定を当該放送局に通知し、続いて公表の記者会見を行った。同日に開催された7月の委員会では、委員長と担当委員が通知・公表の様子について報告した。
通知と公表の概要は、こちら。

2. 日本テレビ『月曜から夜ふかし』について審議

日本テレビは、2025年3月24日に放送したバラエティー番組『月曜から夜ふかし』の街頭インタビューのコーナーで中国出身の女性の声を紹介したが、放送後この女性から実際に話した内容とは違うという指摘を受けた。
委員会は当該放送局に報告書と番組DVDを求め、それらを踏まえて協議した結果、問題となっているインタビューは、女性が話した内容とは全く異なる文脈へと意図的に編集され、他国の文化に対する尊重を著しく欠いていた疑いがあり、取材から放送に至る経緯等について放送倫理上の問題がなかったかどうかを詳しく検証する必要があるとして4月の委員会で審議入りを決めた。
今回の委員会では、担当委員から意見書原案の説明があり、委員間の議論を踏まえて、次回の委員会までにさらに意見書案の修正を検討することとなった。

3. 6月の視聴者・聴取者意見を報告

6月に視聴者・聴取者から寄せられた意見には、情報系ニュース番組で東京都議選関連の企画コーナーにて各政党のYouTube登録者数を比較した表に、登録者数上位の政党が抜けていたことに対する指摘や抗議があった。また、家事に関する番組で柔軟剤を使用した拭き掃除が裏技として紹介されていたことについて、発火の恐れがあるなどの危険性を指摘する意見があった

4. ラジオ局からの自主報告について

ラジオ番組でリクエストに応えてあるバンドの楽曲を放送したところ、リスナーからのメールで、そのバンドのボーカルが参院選に立候補していることに気が付き、委員会に自主報告があった。番組の担当ディレクターは20歳代で、立候補者がそのバンドのボーカルであることを知らずに放送したという。当該立候補者については、関係者全員にメールで情報共有されていたが、バンド名までは情報として共有されていなかった。委員会はこの事案が他の放送局にも参考になると考え、議事概要に記載して注意喚起をすることで議論を終了した。

以上